「余白の音」に耳を澄ませて。

珈琲とからだ、ときどき言葉

汗をかくこと

また眠れない季節がやってきました。

汗っかきなのに体温調整が苦手で、夏の夜は火照ってしまって眠れない。すでに3年目。汗をかくことで身体が冷えてしまって布団をかけなきゃいられないけど、布団をかけたらすぐに暑くなって汗をかいちゃって…の繰り返し。半身浴や岩盤浴で改善を図ろうとするも上手くいかず、今年こそはと思う。

身体からの熱の移動は、普通の物質と同じように伝導、対流、輻射があり、さらに発汗による気化も含まれる。体温よりも環境温度が高い場合、前者は機能せず(むしろ環境から熱を受け取ってしまう)、発汗による気化熱で放熱される。

放熱の原理はこうなっているようだけど、その裏で血液の循環が重要な働きをしていると思う。体温が高くなってくると熱を伴った血液が末端へ流れ込み皮膚表面に熱を集め、そのうえで先の仕組みによって皮膚表面から体外環境へ放散されるのだと思う。


こう考えれば、汗をかいた状態で扇風機の前に立ったとき、果たして効率的に熱が放散されるのだろうか。逆に、皮膚表面の温度が一気に下がることによって、血流が抑えられ、熱が閉じこもってしまうのではないだろうか。涼しいと感じることと身体から十分に熱が放散されているかは別のことなんじゃないか。そう思うようになった。

これまでは体温を下げるためにかいた汗をぬぐう必要があるのかと疑問を持ってた。でも、汗をかきっぱなしにすることで、身体が冷えてしまったら逆効果なんだと思い至った。冷えたと感じた時点で身体は熱を保持しようとする。だから、火照っちゃうんだと。

もっと言えば、かいた汗が効率的に蒸発しないことが原因なのかもしれない。蒸発しにくい汗が皮膚表面に留まっていれば、身体を冷やす材料となるからだ。不純物が混ざるほど蒸発しにくくなるから、さらっとした汗をかく練習が必要と言われるんだろう。

その練習方法として半身浴や運動が挙げられる。汗をかく度にすかさず拭うこともその一つになりうるのだろうか。せっかくかいた汗がその役目を果たさなかったら、身体は一体どう対処するのだろうか。もっとたくさん汗をかくようになるのだろうか(汗の素は血液だからかき過ぎは問題だと思うのだが)。それとももっと効率の良い汗、蒸発しやすい汗をかいてくれるようにはなるんだろうか。量の増加で対処するのか、質の向上で対処するのか。後者であってほしいなぁという願望。


そもそも環境温度や湿度が高かったり、空気が動かない場所では、伝導、対流、輻射、気化による熱の移動は望めないし、年齢的な機能低下を考えるとエアコンは必須。そのことを十分に理解したうえで、それが身体の機能を阻害する可能性を持っていることも十分に自覚しておきたい。エアコン大好き人間だったからその付けがまわってきたのかもしれないが、ぐっすり眠れるように改善改善。