「余白の音」に耳を澄ませて。

珈琲とからだ、ときどき言葉

想定の内側と外側

高加水パンというやつを作ってみました。

ここ最近の趣味みたいなもので、けっこう頻繁に焼いてます。


加水率の高いパンはハード系によくあるらしいのだけど、

その魅力は外はガリっと中はもっちりの食感と

クープがバクっと開いたボリューミーな外見。


見てるだけでそそられる美味しそうなそのポイントは、

釜の中でしっかり膨らむ(釜伸びがいい)かどうか。


グルテンの形成や発酵の具合など、いろんな要素が絡み合うようだけど、

ミネラルによるグルテンの引き締め度合いもその要因のひとつらしい。


その役目を担うのが塩なのだけど、

いくら引き締めたいからってたくさん入れるわけにはいかない。


なんか手はないかと探していたら、閃いた。

よし硬水で試してみよう。



近所のスーパーで硬水を探してみたけど、手ごろなものが見当たらず。

仕方がないから、2Lのコントレックスにしました。


ちなみに硬度はミネラルの含有量で呼び方が決まり、

0~60mg/Lを軟水、60~120mg/Lを中軟水、120~180mg/Lを硬水、180mg/L~を超硬水

コントレックスはなんと1468mg/L。超硬水の端っこって感じ。極振りです。


さて、硬度にビビりながら超硬水を使ってパンを作ってみると、

はい、確かに、ちゃんと手ごたえがありました。


焼く前、生地がダレずに締まってて、扱いがとても楽だったし、

焼き上がりもしっかりと膨らんで、大(自己)満足!嬉しい!

やっぱこれですよ。


お座布団になっちゃっても別に食べられるけど、

釜から出したときのおお!っていうワクワク感は、

やっぱり大きく膨らんでいないとね!


小麦粉400g、お水320g(対小麦粉80%)、塩8g(対小麦粉2%)、イースト2g(対小麦粉0.5%)


ところがよ。喜んだのも束の間、


なんと、味がないじゃないのよ...。

いや、味がないわけじゃないんだけど、…...無......って感じなのよ。

入れ忘れたっけって思うほど、塩味を感じない…。

舌が馬鹿になったか…。いや、もともと良くもないけどさ。


噛めば噛むほど味わいが...味わいが...出て...こない…。

加えて、全体的にはちょっとだけ、色が濃いところはもうしっかりと苦い。

しかも後に引くような苦味。



焼き上がりはしっかり膨らんで、確かに、旨そうな見た目も匂いもしてた。

だのに、こんな味になるなんて思ってもみなかった。

思わぬところからパンチが飛んできた気分。


後日、14mg/Lの軟水で作ってみたら、甘さと塩味をはっきりと感じれた。

後に引くような苦味もなく、(゚д゚)ウマーという余韻で終われた。んー至福。


案外、忘れがちだけど、水の影響ってのは、ホント大きい。コーヒーと同じ。



最後に、パン作ってみようって思ったきっかけのYoutubeチャンネルをご紹介。
youtu.be