「余白の音」に耳を澄ませて。

珈琲とからだ、ときどき言葉

投入温度ってなんだ?


投入温度とは一体何なのか。そもそも空焚きの状態で表示されるあの温度は一体何なのでしょうか。

とても参考になるサイト

安立計器株式会社
https://www.anritsu-meter.co.jp/support/faq/q10/index.html

ちなみに、このサイトの温度と時間の図を見ると、青線を釜の温度、赤線を生豆の温度としてみると、一番左側が蓄熱の大きな焙煎機で、一番右側が蓄熱の小さな焙煎機を表した図と見ることもできます。


熱容量の話を踏まえると、温度計の熱容量は小さく作ってあるのだと思います。熱容量が小さければ熱しやすく冷めやすく、温度に対して敏感に反応できるので、温度計周辺の熱風による伝達熱や釜からの輻射熱を熱源とした温度を表示しているのだと思われます。そうであれば、空焚き中の表示温度は、「釜内部の環境温度」と考えてよさそうです。投入された常温の生豆は、まずこの温度に晒されるという理解でよさそうです。

投入温度という意味で言えば、その温度を実現するために主に使われた熱源が何なのかをしっかりイメージしておく必要があると思います。例えば、暖機直後の場合、ダンパを閉めてしまうとグングン温度が下がってしまいますが、数回焙煎した後であれば、ダンパを閉じてもなかなか温度が下がりません。これはその温度を表示するために使われていた熱源が、前者は熱風による伝達熱で、後者は釜からの輻射熱だったことを意味していると思います。

これだけでも火の入り方が違ってきそうですから、どのように暖機して、どのようにインターバルを取り、どのような火の入れ方をしているのかを明確に把握しておく必要がありそうです。特にボクのように投入直後はダンパを全閉にする場合、熱源を一つ潰しているわけですから、暖機をしっかりやらないといけません。