「余白の音」に耳を澄ませて。

珈琲とからだ、ときどき言葉

2022-01-01から1年間の記事一覧

背景ボード ― 漆喰 ー

DIY

初めて作った背景ボードがなかなか好評だったので、調子に乗ってまた作ってみました。 今回は、漆喰の背景ボードです。漆喰はDecor Interior Tokyoさんのヴェネチアンプラスターを使用しました。 material-interior.comサムネイルはダークグレーの漆喰です。…

自分が焼いた豆や人様が焼いた豆に対する心境の変化

焼き方によって、淹れ方によって、何を良しとするか(評価基準)によって、同じ生豆を使っていても良くも悪くもなる。 買ってきたコーヒー豆を自分のやり方で淹れてみたけど美味しくない場合、その豆と淹れ方の相性が悪いか、それとも相性は良いけど好みの味で…

背景ボード ― ペンキのひび割れと焼き板 ―

DIY

これまでも興味はあったんですけど、手を出してこなかった分野です。 もともと工業系ですし、モノを作ることは好きだったはずなんですけどね。その理由を考えてみると、 工具などを揃える必要があって、今後も継続して使うか疑問なので動き出せない。 後片付…

「自(おの)ずから然(しか)り」(自然)とは

「人間にとっての自然」という言葉を使うとき、いったい何を前提としているのだろうか。念頭にあるのは、動物のような自然なのだろうか。「人間らしさ」はその自然には含まれないのだろうか。 以前、すでに「食」は生きるためから楽しむためのものに変わった…

突然だけど、熱風や半熱風と直火って、全然違う気がする

熱の伝わり方には、熱伝達、熱伝導、熱放射がある。それに絡めて焙煎機には、熱風式、半熱風式、直火式の3種類あると言われる。熱風式は熱風の熱伝達を利用し、半熱風式は釜の熱伝導を利用し、直火式はバーナーからの熱放射を利用して焙煎が行われていると…

瞑想の側面…

瞑想していると、もしかするとちょっと違ったりするのかもしれないなんて思うことがある。確かに、何かに意識を向け続けていると、不意に意識が外れることがある。下手すると戻ってこないことも。それも頻繁に。それを何かに留めておくこと、おけることは、…

さっきの話をもう少し…

やってみて思ったのは、投入量が80gであっても1.4kpaの火力が必要ということだ。バッチサイズが小さくなれば火力も低くて問題がないと思っていたけどそうではないみたいだ。 バッチサイズが大きくなると必要となる熱量が増えるため、火力や投入温度をあげな…

自分の文脈、他人の文脈

ちょっとここ最近の焙煎について振り返ってみる。 焙煎を始めてもうすぐ丸7年。書籍、雑誌、ネット…国内外問わず焙煎に関する情報を摂取してきた。しかも、まるで矛盾する情報が平然と流れてくるなかで、ひたすら集めてきた感がある。何も考えずに…。 「生…

コーヒーの抽出…

ボクにしては珍しく抽出の話。バーに立たなくなって早数年経つが、抽出について理解が深まったのはむしろバーから離れてからだった。そして昨年、エスプレッソトレーニングの依頼を受けてから、だいたい理屈が固まった感があった。 面白かったのは、エアロプ…

五感を磨くには

その始まりはカッピングだったと思う。何かを理解するために観察と仮説と検証の繰り返しは必要だけど、出発点の観察がそもそもお粗末では、立てた仮説は的外れになり検証が成り立つはずもない。観察の重要性を理解しているものの、それが定量的に表現できな…

蓄熱とは一体なんだろうか

スキレットやロッジと中華鍋の違いは一体なんなんだろうか。パッと思いつくのは、熱容量(比熱×重量)の違いである。 スキレットやロッジの方が熱容量が大きい。比熱の特性を引き継いでいるから、熱容量が大きいほど熱しにくく冷めにくい。つまり、温度変化の…

同じ味わいに仕上げること

例えば「同じ煎り止め温度、同じ焙煎時間であっても、途中経過が異なれば、同じ味わいにはなり得ません。」には、焙煎している人間として納得感があります。途中経過が違うんだからそりゃそうよねって。そして「それは煎り止めだけの話ではなく、例えばYello…

プロファイルの再現性が先決か…

焙煎という技術を上達させるためには、何をするべきなんだろうかと常々考えてきた。がむしゃらに焼かなければ始まらない、ひたすらカッピングしなければ始まらない…そうかもしれないけど、がむしゃらに焼けば、ひたすらにカッピングすれば、どうにかなるのか…

自分が見ている風景は、世界のほんの一面でしかない。

自分が今感じたものは、今の自分の感度の上でしか成り立たない。そこが少しでも変化すれば、あれは一体何だったんだろうってくらい、まったく違ったものに見えてしまう。目標としているコーヒー豆の味わいが、当初理解していたものから少しずつ変化している…

コンセプトから考えないと始まらないのだと、今更ながらに気づいた。

開業準備で一番の悩みは、他じゃなくて うちのお店で買うべき理由を挙げられないこと。開業の手引書なんかに必ずと言っていいほど書いてあるけど、 それを挙げるのがとても難しい。 自分の商品の強みとか、提供する価値とか…。自分の商品にそんなものがある…

頭の中の声より目の前の事実

インナーゲームでは「セルフ1を静かにさせて、目の前で起きていることに集中し、セルフ2に委ねよ」と言う。脳の右側で描けという本では「口やかましい左脳には、複雑な図柄を見せてあげれば、解釈できずに退屈して、すぐに思考停止する。そしたら右脳の出番…

意識やイメージが及ぼす動きへの影響

身体は、意識やイメージに反応してるみたい。もう何年もの間、操体法にならって身体の痛みや伸びや気持ち良さ、快感を追いかけるように毎晩身体を動かしていたら、こういった意識の仕方やイメージ一つで、まるで身体の組成が変わってしまったかのような変化…

生豆の乾燥…

茹でた生豆。このあとこれを焙煎。自分の中に、どんなことに対しても、本当に何でもかんでも疑問に思う子供みたいな自分がいて、いつも”なんで?どうして?”って聞いてくる。もう20年くらいのお付き合い。そいつに説明するために、ボクはひたすら調べたり考…

汗をかくこと

また眠れない季節がやってきました。汗っかきなのに体温調整が苦手で、夏の夜は火照ってしまって眠れない。すでに3年目。汗をかくことで身体が冷えてしまって布団をかけなきゃいられないけど、布団をかけたらすぐに暑くなって汗をかいちゃって…の繰り返し。…

おもさに貞く

「あなたは、なぜ、つながれないのか」という本で知ったペットボトルを持ち上げて、その重さを流すワーク。野口晴胤先生の教室でやった力を流すというワーク。野口三千三先生のおもさに貞くという本を読んで、身体の重さを地面に、地球に預けるということ。…

どうしたら甘さは出せるんかなー

もっと甘くしたい! どうしたら甘くなるんだろうか?…ん?…甘く「なる」んか? 焙煎で甘くするもんなんか?確かスペシャルティコーヒー協会のカッピングでは、 甘さは熟度と関係があるとかなんとか。熟度と関係があるのであれば、焙煎でできることは、甘さを…

釜の熱容量

玉ねぎのスライスと2日塩漬けした豚バラを無水で1時間半煮込んだスープスキレットなど熱容量の大きなフライパンと中華鍋とでは一体どんな違いがあるのだろうか。何かにつけて、そんなことがふと頭をよぎります。分かったところで美味しいコーヒーが焼ける…

投入温度ってなんだ?

投入温度とは一体何なのか。そもそも空焚きの状態で表示されるあの温度は一体何なのでしょうか。とても参考になるサイト 安立計器株式会社 https://www.anritsu-meter.co.jp/support/faq/q10/index.html ちなみに、このサイトの温度と時間の図を見ると、青線…

熱力学の復習

庭のびわが美味しそうな色をしてきました。まだ緑っぽい黄色の実もありますが、真っ黄色なのからちょっとオレンジがかったものまであって、焙煎中のお豆みたいです。さて先日の投稿から10日ほど経ちましたが、カッピングと検証を繰り返していました。結局、…

これまでを踏まえ、2022.05.26焙煎の考察

5月ってこんなに涼しいんですね。昼間の日差しと風の心地よさは何とも言えませんね。まだ蚊も多くありませんし。さて、排気ファンですね。ちょこちょこ取り入れて焙煎しています。 前にも書きましたが、全閉で焙煎したときに出てくる酸味は、とても強烈です…

カッピング

カッピングは、一定のルールに従って抽出されたコーヒーの味わいを通して、その原材料である生豆の品質や焙煎の技術、製品の品質を評価するために行われます。カッピングは、さまざまにある抽出方法の一つです。生豆や製品の品質や焙煎技術の評価だと言われ…

弓と禅、そしてインナーゲーム

ボクが興味を持っている人たちの多くが「上手くいかないのは自分で自分を邪魔しているからだ。からだにすべてを任せるべきだ」という考え方をしている。野口体操もそうだし、森田療法もそうだし、アレクサンダーテクニークもそうだし、沢庵和尚もそうだ。か…

焙煎中の表示温度と実際・・・

久しぶりの焙煎ネタです。唐突ですが、温度計って何なんでしょうか。熱工学って全くの門外漢なので、自分が持っている物理の知識でしか解釈できないのですが、物理的に接触した物質の温度を計測するって可能なんですかね。いったい何を測ってるんでしょうか……

世界をありのままに眺めるために無心になる

以前書いた内容と重複するかもしれないんですが、外在的世界と内在的世界の乖離は、あまり良くないものだと理解しています。例えば、道を歩いていて「肩がぶつかった」のか「わざとぶつかられた」のか。乖離をなくすためには、外在的世界をありのままに認識…

「集中」とは

集中していると、ふと集中が途切れる。 まるで我に返るような感じで。ふっと集中から離れて我に返るような、途切れてしまうような感覚に気づくたびに、 いかんと思って集中に戻そうとする、無理やり連れ戻そうとする。力づくで。 集中しようとすればするほど…